第二十七話

タイ語会話の練習をするにはタイ人と会話するのが一番いいに決まっています。けれどどうしてでしょうね、日本人は恥ずかしがり屋なのか完璧主義なのか、勉強中の外国語を話すのを躊躇いがちです。間違って当然! と割り切って、もっと図々しくなるべきなのでしょう。しかしせっかく一生懸命タイ語を話そうとしているのに、タイ人と会話する中で一番堪えるのがタイ人の、

「は?」

という聞き返しです。日本人としては相手にそう聞き返すのは失礼ですし、例え相当親しい間柄だったとしても「は?」と聞き返されたらちょっとムッとしてしまいますよね。けれど実はこれ、タイ人にとってはごく普通の反応なのです。日本人が「え?」と聞き返すのと大して変わりません。慣れてしまえばどうってことはないですが、最初のうちはかなり違和感を覚えますし、へこみますね。が、気にしないようにするしかありません。

ちょっと話は逸れますが、タイ人のよく使う感嘆詞も、最初のうちは聞き慣れないのでちょっと面白く聞こえます。よくあるのは、

「オイ」や「オーイ」又は「ウイ」

というもの。声の強弱や高低を変えて色々な場面で使われます。驚いて「オイ!」、うんざりして「オ~イ」など。それと、

「ア~オ」

というのもよく使いますね。こちらも驚いたときやがっかりしたときなどに使いますが、私にはこれがマイケルジャクソンの掛け声のように聞こえてしまって、初めのうちは笑いを堪えるのに必死でした。もうひとつ、タイ語を学び始めの頃に理解に苦しんだのが、タイ人の否定を表す短い「フ(hɯ́)!」というもの。日本語でいうところの「ううん」ですが、日本人の場合は首を横に振るなど明らかな否定の意を感じますが、タイ人の場合は、人や話の内容にもよりますが、顔色を変えずに「フ!」と言われたら何が何だか初めは全く分かりませんでした。

いずれにしても、タイ語の発音の小さな間違いは言葉で説明されてもなかなか理解できなく、習得しづらいものです。タイ人に「は?」と言われても躊躇わず、そして恥ずかしがらずにタイ人とどんどんタイ語で話して、タイ人の発音に慣れそれを真似する、という訓練が発音上達の一番の近道だと思います。初めは違和感を覚えるタイ人の感嘆詞、「オイ」や「ア~オ」もそのうち自然に受け入れられて、いつの間にか自分も使ってしまうようになるから面白いですよね。

2024年12月更新

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